2005年9月15日発表、運輸安全委員会の注意喚起より
運輸安全員会によれば、平成26年8月、岩手沖のサンマ漁船が出火し、乗組員2名が亡くなったそうです。
原因は、燃料タンク液面計から漏洩した燃料が燃えたことによるそうです。
船舶の燃料タンク液面系においては、燃料等がどこまであるか一目でわかるよう、アクリルの液面計を使っていることがあります。
このため、アクリルにクラックが入ったりすると燃料等が簡単に漏れだしてしまします。
このため、液面計と燃料タンクとの間には、プッシュ式やスイング式の元弁が設けられており、液面を測らないときは元弁を閉じておかなければなりません。
しかし、いつでも液面が見れるよう、プッシュ式の元弁をワイヤーやロープで開の状態で固定したり、常に元弁を開けている船を見かけることがあります。
外航船であると、すぐにPSCから指摘を受けるので気を付けているのですが、内航船の場合、PSCもやってきませんので、船舶管理者は訪船時にチェックする必要があります。
確かに、常に液面が見られれば便利ですが、アクリル製の液面計の場合、クラックが入ることを想定しておかなければなりません。
船員からは、「めんどくさいな~」と言われるかも知れませんが、もしものために元弁は閉めておく必要があります。
文責:畑本郁彦