次世代内航船に関する乗組み制度検討会

次世代内航船に関する乗組み制度検討会

概要

「次世代内航船に関する乗組み制度検討会」(以下「検討会」という。)は、船舶の航行の安全等を確保しつつ、次世代内航船に適した効率的な乗組み体制のあり方について検討することを目的に平成 16 年に設置された。
本検討会は、平成24年7月までに計11 回開催され、高度船舶安全管理システム等の新技術を活用した船舶の乗組み基準等について検討を行った。

一方で、令和2年9月、交通政策審議会海事分科会基本政策部会が取りまとめた、『令和の時代の内航海運に向けて中間とりまとめ』(以下、単に「中間とりまとめ」という。)において、内航海運の生産性の向上のために、新技術の導入を促進し、運航の効率化等を図ることが重要であるとの観点から、技術の進展に応じて乗組み基準の見直しを進めることが当面構ずべき具体的施策として掲げられている。

とりわけ、高度船舶安全管理システムについては、長期間にわたる運用により、データの蓄積が進み、解析能力の向上による異常の早期検知や故障率低減による信頼性向上が実現したことで、安全性の向上等に更に寄与するものになっていると考えられるとの認識が同中間取りまとめにおいて示されている。

このため、船舶の航行の安全を確保する観点から、内航海運の生産性向上に向けた次世代内航船における乗組み体制の在り方を実船での検証等を行った上で、検討することを目的として、令和3年1月(第12回)に検討会が再開された。

これまでの検討会の概要

第1~3回検討会

  • 同検討会の主旨、次世代内航船の開発状況及び乗組み制度の論点整理。
  • 機関部業務に関する従来型船舶とスーパーエコシップフェーズⅠ船(電気推進シ
    ステムを採用、機関区域無人化設備を搭載。以下「SES」という。)の比較。
  • 中間取りまとめにおいて、SES の機関部乗組み体制を1名とすることの妥当性について、実船検証を行い、その結果を踏まえて改めて検討することを決定。

第4~6回検討会

  • SES に関する乗組み体制に係る実船検証方案の承認。
    検証項目:機関部作業の安全性検証等
    「機関部1名」体制での機関部作業の安全性評価等
  • 高度船舶安全管理システムに関する乗組み制度の論点整理(機関部船員労働環境
    の向上及び省力化)。
  • 高度船舶安全管理システムに関する乗組み体制に係る実船検証方案の承認。
    検証項目:機関部作業の安全性検証等
    「機関部1名+部員(部門間兼務可)1名」体制での機関部作業の安全性評価等

第7~8回検討会

  • SES に係る実船検証の結果報告。
    →実証結果について、「機関関連業務を実施するためには機関部職員1名に加え
    補助者 1 名が必要」との報告を提示。
  • 高度船舶安全管理システムに係る実船検証の結果報告。
    →実証結果について、「機関関連業務は、機関部職員1名+部員(部門間兼務可)1名で実施可能」との報告を提示。
  • 次世代内航船に関する乗組み制度の見直しに係る今後の進め方について提案。
    →平成 21 年 9 月に以下について合意。
  • 検証運航(20 条特例許可によるリアルプレー)の許可要件。

□検証運航

  • 実船検証により、運航の安全性が確認された船舶にて機関部職員 2 名体制(機関長 1 名及び一等機関士 1 名)での運航の安全性を検証する検証運航を実施。

第9~11 回検討会

  • 検証運航の実施状況について報告。
    →高度船舶安全管理システムについて、検証を行った船舶の乗組み体制による安全性を確認。
  • 乗組み制度の今後の進め方。
    →限定近海区域を航行区域とする機関出力 1,500kW 以上 6,000kW 未満の高度船舶においては、1ヶ月の実船検証及び 3 ヶ月の検証運航により、安全性が確認された場合、20 条特例が認可されることを決定。
【まとめ】
○「限定近海を航行区域とする機関出力 1,500kW 以上 6,000kW 未満の高度船舶の機関部職員 2 名化」について
・平成 24 年 7 月 30 日より、1ヶ月の実船検証を行い、実船検証の結果、安全性等に問題がないと認められる場合、2 年間の職員法第 20 条特例許可を行った上で、3 ヶ月の検証運航を行い、海事局職員による乗船調査結果等を通じて安全性等に問題がないと認められる場合、引き続き 20 条特例による運航を認めることとなった。
→現在(令和 3 年 1 月時点)では、上記要件を満たした 7 隻が「機関部職員 2 名」で運航可能となっている。

第12回 検討会(令和3年1月27日(水))

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