あれから10年

日本船舶管理者協会(船管協)は、平成18年4月1日に任意団体として活動を始め、平成18年10月4日には、東京都に認証を受けた特定非営利活動法人として、法人活動を開始しました。
2016年4月1日、船管協が任意活動を開始して、ついに10年が経過しました。
私は、平成17年の暮れに、船管協の設立準備委員会に参加し、そこで,初代事務局長を命ぜらました。しかし、正直言って、元外航船員ではあったものの、内航海運のことについてほとんどわかっていませんでした。父親が元内航船員であるにも関わらず、よく分かっていなかったのです。

その後、初代理事長をはじめ、船管協会員の皆さん、国土交通省の方にも色々ご指導ご鞭撻を頂きながら、半年間で「内航海運関連法と実際の運用 *国土交通省との意見交換会を踏まえて *」(平成18年9月21日付)を作成しました。
2年目の平成19年度には、「内航海運グループ化について*マニュアル*」「内航海運グループ化のしおり」(平成20年3月 国土交通省)の作成に携わることができました。
また、平成20年度から平成21年度にかけて、現在の一般社団法人 海洋共育センターの原点である、民間完結型の六級海技士(航海)短期養成に関する調査事業等を任されました。

平成22年に私は、一旦、事務局から離れましたが、昨年(平成27年)、再び、事務局担当理事として帰ってまいりました。
当協会の活動から離れていた約5年の間に、外航船の工務監督,内航船員を経験し,大学院で船舶安全学を学び、私は、私なりに内航海運の船舶管理や船員問題について考えてきました。

これはあくまで私個人の意見ですが、船舶の安全を確保するためには、その環境整備が重要であると考えられます。
人は、ミスを犯すもの。何か事故やトラブルが起こった時に、単に人のミスで済ませるのではなく、そのミスを犯す、事故に至った背景を深く掘り下げ検討し、再発防止に努めるべきではないでしょうか。
この10年間で、様々な方から話を伺い、そして内航船員という職業を自らが体験し得た、私なりの答えです。
船員がミスを犯さない環境づくり。船管協は、その環境づくりを行う場であると考えております。
これからも、皆様と一緒に、船管協で船舶の安全環境の在り方について考えていきたいと思います。
今後とも、特定非営利活動法人 日本船舶管理者協会をよろしくお願いいたします。

事務局担当理事 畑本郁彦

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