平成18年4月、地球温暖化防止に関する京都議定書で定められた削減目標を実現に近づけ、また、世界的にエネルギーを巡る諸情勢に対応するため、「改正省エネ法」が施行されました。
また、同年10月、国土交通省に、フェリー、RORO船、コンテナ船などの海上輸送事業者をメンバーとした「海上輸送モーダルシフト推進検討会」が設置され、海上輸送におけるモーダルシフト(※用語)の一層の推進が図られることになりました。
「海上輸送モーダルシフト推進検討会」は、上記省エネ法に基づくCO2削減計画に貢献する海上輸送サービスの実態を認識してもらうために、一次的な荷主である物流事業者だけでなく、メーカー等の「真の荷主」に対して、直接働きかけを行っています。この活動の一環から生まれたのがエコシップマーク認定制度です。
平成20年7月、海上輸送モーダルシフト推進委員会では、国土交通省海事局の協力を得て、エコシップ・モーダルシフト事業実行委員会を設置し、海上輸送に転換し、環境対策に貢献する企業へのバックアップを目的とした「エコシップマーク認定制度」を立ち上げました。
エコシップマークとは、環境負荷の少ない海上輸送を一定以上の割合で利用した荷主企業や物流企業が、商品や、カタログ、車体等に使用できるマークであります。エコシップマークは、海上輸送を通じて環境対策に貢献する企業の証といえます。
平成28年7月12日11時から、海運クラブ303・304号室(東京都千代田区平河町2-6-4 海運ビル)にて、平成27年度に海上輸送へのモーダルシフトに特に貢献したと認められる荷主・物流事業者を対象に、国土交通省 海事局長表彰が行われます。
今回の表彰事業者は、以下のとおりです。
荷主関係
1 | トーセロ・ロジスティックス株式会社 中部センター |
2 | NSファーファ・ジャパン株式会社 関東工場 |
3 | 日東工業株式会社 菊川工場 |
4 | 株式会社 J-オイルミルズ |
5 | 株式会社 ニトリ |
6 | 加藤製油株式会社 |
7 | 宇部興産株式会社 建設資源カンパニー資源リサイクル事業部 |
8 | 三笠産業株式会社 |
9 | 株式会社 久原本家食品 |
10 | 富士フイルムロジスティックス株式会社 |
物流事業者関係
1 | 株式会社 ロジネットジャパン西日本静岡営業所 |
2 | 関光汽船株式会社 東京支店 |
3 | 日本通運株式会社 焼津支店 |
4 | 味の素物流株式会社 |
5 | 株式会社ホームロジスティクス |
6 | 大分丸善運輸株式会社 |
7 | 鈴与カーゴネット株式会社 フェリー輸送事業本部 |
8 | 鈴与カーゴネット株式会社CS本部 |
9 | 鈴与株式会社 |
10 | 日本通運株式会社 静岡支店 |
用語
モーダルシフトとは、一般に、トラックや飛行機による輸送を、環境負荷(大気汚染物質の排出)の少ない鉄道や船舶での輸送に切り替えることをいいます。船舶を使用した場合、トラックに比べて約5分の1に環境負荷を低減できるとされている。
参考サイト
平成27年度エコシップ・モーダルシフト優良事業者表彰について(国土交通省)
文責:事務局 畑本